このページを読んでくださっている研修医の先生、あるいは医学生の諸君、
せっかく医師を目指すのであれば、自分がより輝けるステージでがんばりたいですよね!!
全国的に産婦人科医が不足していることはニュースにもなっているので皆様もご存じのことと思います。その中でも産科医の不足は、日本産婦人科学会が本格的な対策に乗り出すほど深刻となっています。2015 年に公表された行動計画は、男女を問わず産科医が働きやすい職場環境を整え、産科医を目指す若手の医師を増やすことを目標としています。産婦人科領域は学会レベルでリクルートを重視しており、若手の医師がまさに求められている状況なのです。
このように産婦人科医が不足していることは全国的に問題となっていますが、さらに重要なことは医師の数にかなり地域格差があることなのです。産婦人科勤務医部会が公表したデータでは、人口十万あたりの産科医は全国平均で7.6人ですが、もっとも少ない某県では4.8 人、もっとも多い東京都では11.1 人と2 倍以上の開きがあるのです。岐阜県は6.6 人で、下から数えて13 番目とさほどわるい位置ではないのですが、東京、大阪、愛知のような都市部と比較するとはやり少ないのが現状です。さらに全医師数における若手医師の占める割合にも大きな地域格差があります。全産科医における35 歳未満の医師が占める割合は全国平均で26.9%ですが、岐阜県ではそれよりかなり低い17.4%なのです。ちなみに愛知県は全国平均とほぼ同じ27.4%、東京都は全国平均より遙かに高い36.9%です。そうして考えると人口あたりの若手医師の数は、岐阜と東京では3.6 倍もの差があるのです。確かに都市部にはたくさんの患者さんがいるのですが、しかしそれ以上に若手医師が集まっているのが現状なのです。これを言い換えますと、やる気に満ちあふれた若手医師にとっては東京よりも岐阜の方が何倍もチャンスがあるということなのです!実際に産婦人科医一人あたりの分娩数は岐阜が年間129 例に対して東京では66 例と約半分しかありません。婦人科手術も同様で岐阜では年間35 例に対して東京では21例と1.5 倍以上の差があります。これは全産科医に対しての数なので、若手だけで考えるとさらにその差は大きくなります。やはり医師の技量というものは経験値によってかなり影響を受けます。そう言う意味では岐阜は東京などの都市部よりも医師としての腕を磨くチャンスが何倍もあるということになります。
もう一つ岐阜の利点として、婦人科、周産期、生殖医療と産婦人科の全ての領域がきちんと機能していることがあげられます。岐阜大学を中心として全県の婦人科癌に対応し、岐阜市民病院と岐阜大学では高度な腹腔鏡手術を行っています。ほぼ全ての胎児治療に対応する長良医療センター、また岐阜県総合医療センターには小児循環器科、小児脳神経外科もそろっており、岐阜県内の症例に関しては基本的に岐阜県内で完結できる環境です。つまり岐阜県で産婦人科医になれば、質的にも量的にも充実した経験を積むことができるということなのです。確かに医師一人あたりの仕事量は多く大変な一面はあるのですが、若いうちにたくさんの経験を積むことが医師としての実力につながります。せっかくならがんばってよりよい医師を目指したい、そんな若い力を我々は求めています!!